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塩田尚の月例訪問1月号

  • 執筆者の写真: つくば市議会議員 塩田尚
    つくば市議会議員 塩田尚
  • 2022年1月13日
  • 読了時間: 3分

 昨年1年間のスポーツ界の出来事を振り返って、私としては一番興奮したのが大谷翔平選手の活躍です。東京オリンピックもメダルラッシュで、濃密な感動を全国民に与えてくれました。しかしコロナのせいもあり、観客席はまばら。晴れの大会に挑んだ選手達が可哀想に感じられました。誰も聞いていない所で街頭演説をするようなものかなと、自らの日頃の政治活動と重ねてしまいました。それにわずか2週間余りという短期間の大会だけに、打ち上げ花火のような興奮と終わった後の淋しさを感じたものです。

 その点、大谷選手はほぼ半年間、連日のように海の向こうからその大活躍が映像で飛び込んで来るのです。私は時間がある時にNHKの衛星放送で観たのですが、オリンピック期間を除くほぼ全期間、中継していたように思います。NHKとしては随分思い切った取り組みをしたものだなと、妙な感心を抱きました。

 さて、大谷翔平が日本国中を熱狂させ、世界中の野球ファンをうならせたのは、単にそのプレーの素晴らしさだけではなかったと思います。彼のプレー外での行動、グランドにゴミが落ちていれば当然の如くそれを拾い、相手選手のバットが転がってくれば、拾って対手に渡す。また後半に入って、やたら敬遠が多くなり大記録が目の前に広がっているのに打たせてもくれない。私なんか、ひょっとして人種差別かなと変な勘繰りをしたものですが、彼は敬遠にも少し悔しそうな表情はみせるものの、決して周りに当たり散らしたりはしない。驚いたのは死球で塁に出た時も、ファーストを守る対手選手とにこやかに談笑し、まるで相手チームを労わるようなふるまいに世界中のファンが魅了されたのではないでしょうか。

 彼のマナーの良さをスポーツマンシップと称する人もいますが、私はそれだけでは無いと思っています。なぜなら世界中から一流の野球選手が集まる大リーグでプレーする人は当然の如くそれぞれにスポーツマンシップと野球哲学を持っている筈だからです。その彼らさえも大谷選手を絶賛するのは、スポーツマンシップを超えるものを彼が持っているからでしょう。

 かつてイチロー選手が現役で活躍していた時も、我々も彼の“世界一”のプレーに熱狂したものでしたが、イチロー選手の場合はまるで修行僧のような古武士のような独自の雰囲気がありました。イチロー選手と大谷選手。まるで人柄が違うように見えますが、私は2人に共通したものを感じています。それは“士道”です。驕らず腐らずひたすら己の道を極めようとする。自らに厳しく他者に優しく、それでいて球界を代表する気高さを備えています。日本の士道が、ものの見事に世界の晴れ舞台で花開いたと私は秘かに喜んでいるのです。

 さて今年も大谷選手から目を離せません。なかなか時間が取れないけれど可能な限り“翔タイム”を楽しみたいと思っています。日本のスポーツの歴史を変えてくれた大谷君、ありがとう!

 
 
 

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