塩田尚の月例訪問11月号
- つくば市議会議員 塩田尚
- 2022年1月13日
- 読了時間: 3分
北朝鮮がしきりにミサイルの発射実験をしています。新聞等のマスコミでは、様々な憶測が飛び交っていますが、私の見立てはアフガニスタンのタリバン勝利に端を発していると思っています。アフガンからの撤退決定についてアメリカのバイデン大統領は「戦う気のないアフガン軍のために、アメリカの兵士を戦わせたりすることは断じて出来ない」と述べたのです。この『アフガン軍』を日本に置き換えると、万が一我が国が戦おうとしなければ、アメリカは共に戦う事は出来ないと言っているのです。しかも今回のアフガン撤退に当っては、人道上、自由諸国から厳しい批判にアメリカはさらされましたが、バイデン氏は揺るぎもしない信念でアフガンと人々を見捨てたのでした。それはなぜか、答えはアメリカ国民です。アメリカの世論が、他国を救う事に、自ら犠牲を出す事を極度に嫌がっているのです。その現実を我が国もきちんと見極めないと簡単に他国の侵略を受ける事になります。
北朝鮮のミサイルは今や日本全土を射程内に置いています。しかも核開発も止めようとはしない。中国や韓国も尖閣諸島や竹島で日本の領土を、事実上侵略しています。ロシアも我が国固有の領土である北方領土を、全く返す気はありません。つまり日本の領土は四面楚歌、侵略されつつあるのです。日本国民の大部分の人は「困ったものだ」と思いつつも、まさか侵略戦争は起こるまいと楽観視しています。政府も、相手国側に戦争の口実を与えては大変とばかり、どのような非道な事をされようとじっと我慢しています。日本国憲法は「交戦権」の放棄を明記していますので、相手側も日本から反撃される事は絶対に無い、と自信を持っているのです。
では本当に有事の際、誰が日本を守ってくれるのでしょうか。答えは明白です。我が国に侵略を許す気が無く、侵略者と戦う気があれば、アメリカは共に闘ってくれるでしょう。ただしそれが長期戦になればヤバいです。ベトナムやアフガンのように撤退する口実を見つけ、最後は見捨ててしまいます。そして残念な事に、戦争はイヤだから、侵略されてもいいと思っている人々が我が国にはかなりいるという事です。そういう人達は、アフガンの女性がどんな迫害を受けているのか、ウイグルやチベットやモンゴルの人民が、自由も無く、自国の言葉もをしゃべる事も禁じられ、かつてのナチスドイツのように民族虐殺が行われている現実には目をつむり、降参した方がきっと世の中は良くなると信じているのです。
私達は歴史に学び、そして今進行している世界の現実を直視しなければなりません。私は、私自身が奴隷になるのはいやですし、子供や孫達をそんな悲惨な世界へ追いやる事は断じて許せません。だから声高に、アフガンやチベット、ウイグル、モンゴル、香港、そして世界中の難民の人権を護れと訴えているのです。それは他国への内政干渉だと批判されようと、私は言い続けます。なぜなら「人権に国境はない!」と言うのが私の信念ですから。
Commentaires