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塩田尚の月例訪問9月号

  • 執筆者の写真: つくば市議会議員 塩田尚
    つくば市議会議員 塩田尚
  • 2021年9月7日
  • 読了時間: 2分

 オリンピックが始まる少し前の事です。私の親しい友人である三宅敏博君から電話がありました。「妹の宏美と一緒に、私が育てたアスリート、宮本昌典が出場する事になりました。重量挙げ73キロ級です。応援よろしくお願いします」。妹の宏美とは、今迄銀メダル、銅メダルを獲得して来た、あの三宅宏美選手の事です。そちらはよく知っておりますが、正直宮本昌典と言う名前は知りませんでした。ところがオリンピックの開会前、NHKテレビの特集番組に何と宮本昌典君が、重量挙げで最も金メダルに近い男として紹介されたのでした。にわかに期待を持って応援したのですが、結果は惨敗でした。自己ベストの記録を出せれば、メダルは確実と言われていたのに、自らの力を発揮できずに彼のオリンピックは終わってしまったのでした。

 私は三宅敏博君に電話をかけたのは翌日の朝でした。競技が終わった直後は、何かと忙しいだろうと自分自身に言い訳をしたのですが、正直暗い話は少しでも遅らせようと思ったのが本音でした。ところが三宅敏博君の言葉は実に元気の良いものだったのです。

 「妹の宏美は、ある程度覚悟していた結果です。本人もサバサバして、やるだけやったとの充実感で満ちておりますからご安心下さい。宮本昌典は、これくらいでくじけません。3年後のパリオリンピックを目指して、今日から頑張ります。応援よろしくお願いします。」。

 その言葉を聞いて安堵すると同時に、競技に生きる人のさわやかさと不屈の精神を垣間見ました。

 私達が小さい時には、オリンピックには勝つ事よりも参加する事に意義があると教わりました。近代オリンピックの創設者クーベルタン男爵の言葉です。それが最近ではメダルの数に最大の関心が寄せられ、私自身も競技の勝敗に一喜一憂したものです。

 三宅君の言葉はオリンピアンの“あるべき姿”を伝えてくれたものであって、宏美ちゃんと宮本君が敗れた直後には電話すらする事が出来なかった私自身を恥ずかしく思いました。

 とは言っても、健全な競争はあるべきだとの私の信念はゆらぐものでは有りません。またそれもオリンピックの精神だと信じております。

 オリンピックの理念である世界平和が必ず来るよう、少なくとも我々日本人はありとあらゆる努力をすべきではないでしょうか。平和へ向けての方法論については、次の機会にお話します。

 それにしてもオリンピックのメダル授与式では、我が山下会長のしょぼくれた姿にはがっかりしました。堂々と紋付羽織はかま姿で背筋もピンとして登場して欲しかったですね。

 
 
 

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